いまさらながらカリタ台形ドリッパーのお話。
今回は定番のカリタ台形ドリッパー(101-CU)についてのお話。
ドリッパーの種類なんて、ちょっと前まではメリタ、ハリオ、コーノ、カリタくらい押さえておけばよかったんですが、近年ではフラワードリッパーやら、ORIGAMIやら、クレバードリッパーやら、話題にのぼるドリッパーがいろいろ出てきたので、ホント今更感ありますね(^_^;)
この期に及んでカリタ台形ドリッパーの話をするのは、べつに私の天邪鬼が目覚めてしまったわけではありません。
ちょっと前にコーノドリッパーが割れてしまったのですよ。
夏場にサンプル用に大量焙煎した深煎り豆を飲みまくるために、コーノの代わりとしてカリタ台形の出番が多かったというだけです(^_^;)
ただ、使い続けてみると思うところがいろいろと出てくるワケで、今更感はありつつも今回取り上げてみることにしました。
カリタ台形ドリッパーとは
日本が誇るコーヒー用品の総合メーカーKalitaが作る三つ穴式構造のドリッパーです。
「三つ穴式構造で素早く落ちる」
みたいなコピーがついてたりしますけど、コレ比較対象はあくまでメリタの一つ穴です(・ω・)b
ドリッパー戦国時代と言っても過言ではない現代では、むしろ落ちるの遅い方なんじゃないですかね?
また、このドリッパーが設計されたのは昭和の時代ですから、喫茶店文化が花盛りの中深煎り〜深煎りのコーヒーが中心だった頃です。
だからといってべつに浅煎りのコーヒーが淹れられないワケではないんですが、深めに焙煎されたコーヒーをおいしく淹れられるように設計されていると思ってください。
銅製のカリタ台形ドリッパー(101-CU)で注意すべきこと
自分が持っているカリタの台形ドリッパーは銅製(正確にはブリキに銅メッキ)のもので、完全に見ため重視で買いました(^_^;)
メッキとはいえ、そこはお値段の高い銅ですからね!その熱伝導率の高さによって、お湯をかければドリッパー全体が瞬時にムラなく温まります。
ただ、このカリタの台形ドリッパー(101-CU)、ちょっと気になる部分がありまして、、、
底面をみてもらうと外側の円周にフチがついてるの分かりますかね?
この部分が他社製のコーヒーサーバーだと干渉することがあるんですよ。
ウチで使っているのはハリオのV60というシリーズのコーヒーサーバーなんですが、上に乗せるとわずかに斜めになってしまって気持ち悪いんですよね。
なにか支障がでるほど傾くわけでもないので、気にならない人はまったく気にならないと思いますけど、これから同じ組み合わせで買おうって考えてる人は参考までに。
【参考画像】コーヒー機器総合メーカーカリタ
ちなみに陶器製のものはこのフチがなく、ハリオの円錐ドリッパーなどと同じ平らな形状のようですので、そういった問題はなさそうです。
あともうひとつ銅製(101-CU)ならではの注意点があるんですが、これについては後述します。
カリタ台形ドリッパーは初心者向けなのか?という疑問
初心者向けのコーヒー書籍とか、ブログなんかでもよく初心者向けのドリッパーとして紹介されてたりするんですが、アレ個人的にちょっと違和感あるんですよね。
たしかにコーヒーの落ちる速度が遅いので味は安定させやすいんですけど、その点で言えばメリタの一つ穴の方がお湯を全量入れて滴下を待つだけなので、より初心者向きと言えます。
それなりに "お作法" に則っていないとコーヒー液が落ちなくなっちゃう罠なんかもあったりして、そんなに扱いやすいドリッパーではないと思うんですよね。
どちらかというと、同じカリタでもウェーブシリーズの方が汎用性が高くて、味も安定しますし、落ちなくなるようなこともないので、初心者向きのように思います。
ただ、ウェーブシリーズは専用のフィルターペーパーが近所のスーパーなんかには滅多に置いていないので、ネットでの購入が前提だったりしますけどね。
その点で言えば、カリタ台形ドリッパーの純正ペーパーは手に入りやすいですけど、インターネットで当たり前に買い物をする今の時代、それを理由に初心者向けと言ってしまうのもちょっと違うような気がしちゃうんですよね。
カリタ台形ドリッパーの淹れ方のコツ
まずは挽き目については「カリタ挽き」なんて言われ方もしますが、粗めの中挽き(中粗挽き)にします。
これには味への影響以外にも理由があって、、、
プラスチック製なんかだとドリッパー内側のリブ(溝)のエッジが立ってるんですけど、銅製はリブがなだらかなんですよ。
しかも、よく見るとハンドルのついている側とロゴがプレスされている2つの面はリブすらありません。
一方、プラスチック製とか陶器製のものは内側全面にリブがある不思議、、、
【参考画像】コーヒー機器総合メーカーカリタ
【参考画像】コーヒー機器総合メーカーカリタ
カリタのフィルターって、他社製のものに比べて薄いペーパーを使っているので、ドリッパー内側に貼り付きやすく、抽出時の空気抜けが悪いんです。
これで挽き豆の粒子まで細かくなると、より一層落ちにくくなってしまい、完全にドリップが止まってしまうことさえあります。
これが先ほど後述するといった銅製(101-CU)ならではのもう一つの注意点ですね。
なので、粗めの中挽きで!
これテストでますからねー(*´Д`*)
では、ようやく淹れ方のお話を。
まず、お湯が触れることになるドリッパー・コーヒーサーバー・カップなどはあらかじめお湯を通して温めておくこと!
深煎りなんかは抽出温度がそもそも低いですから、器具が冷たいと熱が奪われて、コーヒーがぬるーくなってしまいますからね。
ペーパーは端っこの耳の部分を互い違いに折り曲げてセットします。
サイドを折り曲げて
下は反対側に折り曲げます。
このペーパー、薄いうえにドリッパーとジャストサイズなので、雑にセットすると抽出中にヨレたりしますのでご注意を。
雑を極めるとこんなことになってしまいます(恥)
(悪い見本なのでマネしないよーに)
ところで、このドリッパーの名称でもある "101" という数字ですが、これはドリッパーのサイズを表していて、101は1〜2人前ということになってます。102だと2〜4人前です。
買うときは間違えないよう注意してくださいね。
この101に対応しているコーヒーサーバー(300サーバーN)の容量からして、上限300mlのコーヒーを抽出するように設計しているみたいなので、挽き豆は20gくらいまでにしておくと良さそうです。
ちなみに私はいつも豆24gで400ml抽出してますが、膨らみが良い豆だと稀に溢れます(^_^;)
お湯の温度と注ぎ方について
先にも述べたとおり、カリタ台形ドリッパー(101-CU)ってハリオの円錐ドリッパーなんかと比べると落ちるのがけっこう遅くて、味が安定しやすいメリットの一方、抽出速度で変化をだしにくいんですよ。
なので、お湯の温度を調節して濃く出過ぎないようにしてあげることが重要になります。
ざっくりとですがこんな感じ。
ミディアムロースト(中煎り)90℃くらい
シティロースト(中深煎り)85℃くらい
フレンチロースト(深煎り)82℃くらい
蓋がなかったり、保温性が低いコーヒーポットを使っている場合は+2℃くらいするといいと思います。
注ぎ方の基本はどのドリッパーでも共通ですが、序盤はじっくり丁寧に!後半にいくにしたがって早く落とすことを意識します。
まずは全体をお湯で湿らせて「蒸らし」から。
30秒ほど待って、膨らみがおさまるのを待ちます。
中心部を重点的に注湯し、外周から1センチくらいはあまりお湯が触れないように細くゆっくりと数回に分けて注ぎます。
抽出予定量の半分を過ぎたら注湯量を増やしていきますが、外周部のコーヒー粉がジャブジャブに浸らないように注いでいきます。
抽出予定量が近づいてきたら、最後まで落としきらずにドリッパーを外します。
序盤に抽出された濃いコーヒー液に旨味が詰まってますので、そのままだと底に溜まってしまっている状態です。
コーヒーサーバーの中身をスプーン等でよく混ぜ、ついでに味見をして、もし濃ければ直接お湯を注いで微調節すれば完成です。
まとめ
というわけで、今回はカリタ台形ドリッパー(101-CU)のお話でした。
正直、銅製であることに執着しないのであれば、他の素材を選んだ方がストレスは少ないと思います。
個人的には陶器製(波佐見焼のやつ)が気になるので、テキトーに言い訳してそのうち買ってるかもしれませんw
AMAZONのレビューとかをみても評価高めのドリッパーですので、特に中深煎り〜深煎りのコーヒーを好んで飲まれる方にはぜひ一度試してみてほしいですね。
ではでは。
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