そのコーヒー豆ハンドピックしてる?雑味のないコーヒーの最低条件


前回、デカフェの記事を書いた際にちょこっとだけ触れた "ハンドピック" についてもう少し詳しく書いていきますね。


コーヒー好きが高じて自分で焙煎しちゃうような人はともかく、一般的にはコーヒーの生豆を見ることってないかもしれませんね。



これがコーヒーの生豆。焙煎後のコーヒー豆と比べるとひと回り小さくてギュッと締まってます。


これをお米のように数kg〜数十kgまとめて購入するんですが、コーヒーの生豆には多かれ少なかれ "欠点豆" と呼ばれる傷んだ豆が混入しています。



虫食いのある豆とか、カビたり腐ったりした豆、成熟していない豆、欠けた豆など、欠点豆にも色々種類があります。コーヒー豆以外にも石、木の皮、虫、髪の毛なんかの異物も紛れてます。


(・Д・) < 安っすい豆使ってるからだろ


、、、って思うかもしれませんが、スペシャルティクラスの豆でも稀に酷いのはあります。精選方法や品種、生産国なんかにもよりますけど、実際のところ混入率は0.5〜2%くらいだと思います。デカフェの場合は5%くらい含まれてます。


で、これらの欠点豆を手作業で取り除くわけです。生豆をひと掬いづつトレイに広げて表裏側面をチェックします。コーヒーの生豆って小さいので老眼だとツライでしょうね。選別する機械も一応存在するんですが、値段が値段なのでほとんどの業者は手作業です。



ウチくらいの小規模なロースターならともかく、一度に60kgとか焙煎するところでも手作業で取り除いてたりするので大変ですね。


一方で取り除かないお店ももちろんあります。かの有名なブルー◯トルコーヒーですらフツーに欠点豆が含まれているので、そういうお店もそれなりにあるのかもしれません。



( ´_ゝ`) < ウチは欠点豆の無い上質なヤツだけを卸してる


( ´_ゝ`) < 卸し業者がハンドピックしてる

( ´_ゝ`) < 欠点豆も含めることで原地の味を表現してる



などなど色んな言い訳パターンがあります。



逆に「ハンドピックなんて当たり前のことだからあえて言う必要もない」なんて寡黙な職人みたいなお店もあります。お店にも色んなポリシーがあって然るべし。経営環境も絡んできますし、それぞれが信じる道を行けば良いと思います( ´Д`)y━・~~



さて、では欠点豆が混ざると何かマズイのか?って話。


味や香りが悪い

欠点豆の種類にもよりますが雑味が混じります。欠点豆によっては大して影響がないものもありますが、一粒混じっただけで「ん?」ってなるものもあります。


見た目も悪い

ナチュラル精選の豆なんかは違う要因でも色ムラが出てしまうので一概には言えませんが、焼き色にムラがでやすくなります。小さく割れた豆なんかが混じってると焦げたりしますしね。


体にも悪い

カビたり腐ったりしてる豆が体に良いワケありません。焦げてしまった欠け豆なんかも体に悪いです。カビの代謝物であるカビ毒(オクラトキシンA)なんかもコーヒー豆から摂取される程度では健康への悪影響はほとんどありませんが、取らない方がいいのは言うまでもありません。



ちなみに上の写真は欠点豆だけをかき集めて焙煎したもの。焙煎失敗したわけじゃないのであしからず。いやー毒々しくてこんなコーヒー飲みたくないですね、、、



((((;゚Д゚))))))) < えっ!?家のコーヒー豆こんなんだよ!


って人まさかいませんよね?




当店では焙煎前と焙煎後の計2回ハンドピックを行なっています。


  • 焙煎前(割れ豆、虫食い豆、発酵豆、黒豆、貝殻豆、異物除去)
  • 焙煎後(未成熟豆、焦げ豆、割れ豆)



ちなみにエチオピアなんかは欠点豆の混入量でグレードが決まるんですが、一番少ないはずのG-1グレード(原地でハンドピックされている)でさえそれなりに欠点豆は含まれます。もちろん仕入れた後に全部ハンドピックし直しています。


まぁ、あんまり神経質になる必要はないとは思うんですけど、やっぱり自分の目で一通りチェックしてないと気が済まないんですよね。色ムラや欠けのない整ったコーヒー豆って見た目的にもキレイですし(*´꒳`*)


というわけで、今回はハンドピックのお話でした。個人的には雑味のない澄んだ味のコーヒー作りには必須のひと手間だと思います。


ではでは。

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