安定の高品質、ウォッシュド精製のコーヒー豆の特徴
前回はナチュラル精製のコーヒー豆について解説しました。今回はその対極にあるウォッシュド精製について解説します。以前の記事をまだ読んでない方はこちらからどぞ。
ウォッシュド(水洗式)とは
その名の通り「水洗いして精製するコーヒ豆」です。写真のような水路を使って精製します。
ざっくりとした工程はこんな感じ。こうして見るとナチュラル精製よりも圧倒的に工程が多いことがわかりますね。
収穫されたコーヒーの実を剥いて、取り出したコーヒー豆はパーチメント(内果皮)に包まれているわけですが、その周りにはミューシレージという蜜のような粘液がついています。これを発酵槽に浸けて分解除去します。
その後、水洗したら乾燥させます。乾いたらパーチメントを割ってコーヒー生豆の完成という流れですね。
ウォッシュド精製のコーヒー豆の特徴
ウォッシュド精製は手間がかかりますが、精製工程のなかで未熟・過熟な実や豆をある程度除去することができます。そのため全体的に品質が安定しており、焼き色も均一に仕上がります。
味の特徴についてもナチュラル精製とはちょっと異なります。ただ、普段飲み慣れているコーヒーはほとんどがウォッシュドのコーヒー豆なので、特徴というとなかなか難しいですね(^◇^;)
ウォッシュドのコーヒーはナチュラルにくらべると透明感のあるコーヒーに仕上がります。甘さがやや弱いので、浅煎りの豆であれば酸味や渋みが際立ち、柑橘っぽい印象になることが多いように思います。
ウォッシュド精製のコーヒー豆生産が多い国
南米だとコロンビアやエクアドル、中米のグアテマラ、アフリカでもタンザニアとかケニアなんかはウォッシュドが多いです。とはいえ、世界中のほとんどの国で行われている現在最もスタンダードな精製方法なので、知らないうちに口にしていることは多いと思います。
PRIVATE STOCKで扱っているウォッシュドのコーヒー豆
全部ってわけにもいかないので、いくつか抜粋します。
珍しいピンクブルボン種のコロンビア産豆です。軽い飲み口で淡い酸味。柑橘っぽさは少なく、サクランボのような繊細な風味の豆です。
フルシティまで焼き込んでいるので個性は感じにくいですが、プラムのような風味と重厚な味わいがあります。
ウォッシュドは馴染みあるコーヒーのイメージですね。一風変わった風味などの驚きは少ないですが、すっきりとしたクリアな飲み口とコーヒーらしい上品な香りがあります。
たまには精製方法を意識して飲んでみても面白いと思いますよ。
ではでは。
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