無糖・ブラックの缶コーヒー19銘柄をレビューしてみる


前回にひきつづき「みんなのランキング」の缶コーヒーランキング作成過程で飲み比べた全19銘柄のレビューをしていきたいと思います。


前回までの記事を読んでない人は下記のリンクからどうぞ。





というわけで、数も多いのでさっそくレビューしていきましょう。


※これから書き連ねる文章は、試飲時に箇条書きしたメモをつなぎ合わせただけです。「みんなのランキング」に比べると粗雑な表現もあるかもしれませんが、その点はご容赦ください。


あと記載順はランキングとは一切関係ありません。一応、メーカーごとにまとめてますが、基本ランダムです。



ポッカサッポロ aromax BLACK COFFEE

香料使用。 コーヒーの色は薄め。

芳ばしい香りだが、コーヒーというより淹れたての麦茶のような香ばしさ。古くなった生豆を焙煎した時や、焙煎で味抜けしたコーヒーに感じるような乾いた風味。 後味に渋みが残る。



ポッカサッポロ aromax PREMIUM BLACK

香料不使用。香ばしい香りは強いが渋みが強い。

苦味とコクが少ないのでアイスコーヒーらしさに欠ける。 同社のaromax BLACK COFFEEよりはさすがに美味しい。キンキンに冷えていれば渋みも目立たずそこそこ飲める。



GEORGIA  DEEP BLACK

香料使用。 他にくらべて容量が極端に少ない。

味は少し渋め。後味のキレはいいが、ブラジル「No.2」を使っていると謳っている割には甘みが少ないようにも思える。

香りと後味にカラメルっぽさ(おそらく香料によるもの)が残る。 常温に近づくと渋みと豆臭さが目立ってくる。



GEORGIA 香るブラック

香料使用。 猿田彦珈琲が監修したボトル缶によるブラックコーヒー。 メーカーHPによると、鼻に抜ける「もどり香」があるそうな、、、

口当たりがチョコレートやカラメルのような甘い風味を感じる。喉越しは悪くない。ただ、このコーヒーの特徴とも言える「もどり香」と言われる後味の香りがコーヒーゼリーを思わせるようなカラメルっぽい香料の香りで不自然に口に残る。

トータルで飲みにくさはないので、風味が許容できればアリ。



UCC BLACK

香料不使用。UCCは香料を使わないというコダワリがある模様。

柔らかい口当たりで少し薄い?自然な甘みあり。香料使ってないけど香りが立っており、後味にミルキーなマイルドさがのこる。酸味と渋みがわずかにあり飲みやすい。

特筆することはないが、自然なコーヒーらしさを感じる(作り物っぽさのない)味。



UCC BLACK FULL BODY

香料不使用。厳選アラビカ100%使用らしい。

渋みが強めで燻製のような独特なスモーキーな香りがある。クリアな喉越しの良さはあるが、ちょっと遅れて後味に重い苦味と豆くささが残る。

アラビカ種の分量が多いせいか、FULL BODYという割にパンチが弱い。飲むシチュエーションがイマイチわからない系。



アサヒ X-BITTER BLACK WONDA

香料使用。見るからに色が濃くトロミがあり、漂う香りも強い。

味はクッソ苦い!!!いやいやいや、これもうコーヒーの苦味じゃないでしょ!

原材料欄に


「ホップ」


って書いてあるんだけど。なんだこれ?ビールでも目指してんのか???

カラメルっぽさに加えて強い苦味があいまって風邪薬シロップみたいなキツイ味になってる。 破綻した味というわけではないのが不思議なところだが、原液のような濃度感。 



アサヒ WONDA 極BLACK

香料使用。乳化剤も添加あり。丸福珈琲店監修のコーヒー。

キャップを開けただけで香料入りとわかる香りの強さはさすがに不自然。深煎りらしい苦味とコクはある。

スモーキーなクセが強く、やや飲みにくさを感じる。後味に渋みが残る。

丸福珈琲さん、よくこれでOK出したな、、、



キリン FIRE BLACK 直火珈琲

香料使用。香料を使っているせいか芳ばしい香りが強すぎてやや不自然。 

口当たりがシャープでクリア。しっかり苦くて喫茶店のアイスコーヒーを想起させる。

ボディもあるしメリハリのある味だが、後味に遅れて重い苦味がゆっくりと出てくる。ストロングなアイスコーヒーが好きな人にオススメかも。



キリン FIRE BLACK 目覚めの深煎り

香料使用。シリコーン(消泡剤?)も添加されている。

カラメルっぽい甘い香料の香り。舌触りがややトロミのある質感で他のコーヒーとは明らかに異質のものを感じる。チョコレートのような風味もあり、あまりコーヒーっぽくない作られた味の印象。後味に苦味が残る。



ダイドー ブレンドBLACK

香料不使用。樽のような缶がカワイイ。

味は軽め。アラビカ豆らしい柔らかさと華やかさがあるが、常温に近づくとロブスタのような穀物系のクセのある香りも感じる。

コクが足りないのかやや水っぽい印象。 味の複雑さはあるが、いまいちパンチがないのでアイスコーヒーらしさが足りない。 バランスは悪くない。



ダイドー 世界一バリスタ監修BLACK

香料不使用。乳化剤が添加されている。時間が経っても美味しいということで、ボトル缶を採用している模様。

スッキリとした苦味。酸味も少し感じる。

ボディ感を損なわないギリギリまで軽くしたような絶妙なバランス感かも。華やかな甘い香りがあり飲みやすい。



サントリー BOSS BLACK

香料不使用。雑味は少なくBOSSシリーズに共通する独特の風味がある。

味が薄くて軽やかなのに浅煎りのような酸味も無いため、ただただ水っぽい印象。良く言えばスッキリ飲めるがコーヒーらしさに欠ける。



サントリー SEVEN’S BOSS BLACK

香料不使用。セブンイレブン限定販売。

メーカーHPによると日本を7つの地域に分けて、地域ごとの好みの味にしたとのこと。 試飲したのは関東・甲信越のもので、深煎りの香りとしっかりとした苦味で飲みごたえが楽しめるそうな。

ちょっとクセがあるスモーキーな香り。 酸味はなく、深煎りらしい丸みのある味わい。



サントリー BOSS COFFEE FARM BLACK

香料使用。乳化剤が添加されている。 ブラジルヴィトニア農園の契約農園豆ブレンドでローソングループ限定販売商品。

華やかさのある独特な香り。ちょっとクセがある飲み口。やや酸味がある軽やかなコーヒー。

HOTでも良いそうなので、苦みよりも香りや味の複雑さをウリにしてそう。 アイスコーヒーとしては個性的な部類で、好みがかなり大きく分かれそう。



サントリー PREMIUM BOSS BLACK

香料使用。メーカーHPによると最高峰のコクのために特別焙煎(?)したブラジル最高等級豆を中心にブレンドしたそう。

深煎りらしいスモーキーな口当たりとコクがあり、酸味はほぼ感じない。HOTでもCOLDでもおいしくいただけるとのこと。カラメルっぽい甘みがある。やや渋みがあって飲みにくいかも。



ドトール DOUTOR BLACK 火亟(ひのきわみ)

香料不使用。スッキリしていてクリア。少し酸味がある。

スムースな飲み口で後味のキレもいい。クセがないので夏場はゴクゴクいけそうな印象。常温が近づいても味のバランスがあまり崩れない。

ボディ感はあまりないが美味しい。



伊藤園 W coffee BLACK

香料不使用。コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)を1.5倍含有して”健康性”も兼ね備えたコーヒー。健康志向のコーヒーは除いたつもりだったが間違って買ってしまったヤツ。

カフェインレスコーヒーのプロセス臭(枯れた香り)に似たクセがある香り。口当たりがちょっと飲みにくい。

ボディ感はありつつも飲み口はクリアではある。味は平坦。



伊藤園 TULLY’S BARISTA’S BLACK

香料使用。 深煎りのコクがあり、まろやかな口当たり。

苦味は心地いいが、後味のキレがあまりよくない。香りはカラメルっぽい香料の香り(?)が強く常温になると目立つ。深煎りのクセはやや強め。




以上、19銘柄のレビューでした。

無糖ブラックというと味の幅が少なそうなイメージですが、銘柄とかメーカーによってなんとなく目指している味の傾向が見えてきますね。


・BOSSシリーズ:香りにひとクセあるが、口当たりが軽くて飲みやすい

・ポッカ、UCC、ダイドー:バランス重視の自然な味

・GEORGIAシリーズ:香料込みで複雑な味を作っている印象

・FIREシリーズ:しっかりした苦味とボディを重視

・WONDAシリーズ:未知なる味の開拓????


あくまでも「ブラック・無糖」の缶コーヒーに限ってのお話ですのであしからず。これを知っておくだけでもコンビニで缶コーヒー買うときに迷わずに済むかもしれませんね。




肝心の上位ランキングは!

ランキングについては「みんなのランキング」で公開してますので下のリンクからどうぞ!4位までという中途半端な数なんですが、ぶっちゃけ他より頭一つ抜けて美味しかった4本です。


今回は「無糖ブラック」に絞ったうえに、マニアックなチョイスになってしまったので、共感する人はあまりいなさそうですけどね(^◇^;)アハハ




山本 崇明さんの「缶コーヒーランキング」

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実は4位以降もすべて順位をつけていたんですが、ネガティブな部分もそれなりにあるのであえて挙げる必要はないかなと。正直なところ5位から14位くらいまでは好みの差といった程度で、ほぼ同列でしたし。


それ以降はクソまずい「個性的」とでも言っておきましょう( ´Д`)y━・~~




まとめ


というわけで、19銘柄のレビューを一気に書いてみました。つか、コレぜんぶ読む人いるんですかね?誰トクなんだろこの記事(^_^;)



えっと、全体通しての感想ですが、個人的には混ぜ物のことが気になりました。



要は「香料」ですね。



今回レビューした缶コーヒーも約半数が香料を使ってます。これはコーヒー豆を焙煎している身としては複雑です、、、



ブラックのコーヒーに使われている香料ってカラメルとかチョコみたいな甘い香りのものだと思います。さすがに私は使ったことがないので詳しくは知りませんが、今回みたいに飲み比べていくと共通して感じる香りがあるんですよ。


ちなみに当店が扱うようなアラビカ種のコーヒー豆も深煎りになればカラメル香というのは出ます。でも、香料を使ったものはもっと不自然な「子供向けの風邪薬シロップ」みたいな香りなんですよ。


缶コーヒーというのはコストの都合上、安価なロブスタ種のコーヒー豆の配合率が高くなりがちなんですが、ロブスタというのは香りが悪い(ポップコーンとかタイ米みたいな穀物系の香り)ので、それを香料で補うというのが主な使い方なのかなと。あとは商品コンセプトに合わせて個性をより強めるのに香料を使っているケースもありますね。


まぁ、香料すべてを批判するわけではないんですが、香料によるニセモノの香りをコーヒー本来の香りだと勘違いしている人も少なからずいそうで怖いですね。



というわけで、今回の19銘柄レビューいかがだったでしょうか?



え?お気に入りコーヒーがディスられてて不快極まりない?



では「みんなのランキング」に登録して、ご自身のランキングを作って思いの丈をぶつけてください!異論はそこでのみ受け付けますので。(お約束)


下にもう一度リンク貼っときますので、今回の缶コーヒーランキングもぜひアクセスしてみてくださいね!


ではでは。



山本 崇明さんの「缶コーヒーランキング」


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