もう10月、、、来年に向けて新豆の狙いをつけてみる


今年は新型コロナせいで、やけに1年が短い気がしてしまいますね。気がつけばもう年末が近づいています。


10月に入るとコーヒー業界は急に賑わいだします。コーヒーも美味しい気温になってきますし、各地でコーヒーがらみのイベントもだんだん増えてきます。


昨年はゲイシャを目玉にしている業者が多い印象でしたが、今年はアナエロビックファーメンテーション(Anaerobic-嫌気性発酵)の豆をチラホラみかけるようになったとかいう話も聞きます。


アナエロビックについては賛否両論あったりしますが、個人的には選択肢が増えるのは良いことだと思っています。とはいえ、「そればっかり」になってしまうと何事も面白くはないですけどね。


さて10月といえばもうひとつ、10月1日は「国際コーヒーの日」というのがあります。




え?そんなマイナーな記念日しらねーよって?




一応、国際協定でも決まっている日なんですが、フツーの日本人にとっては祝日でもなんでもないんで、まぁ知らないでしょうね( ´_ゝ`)


世界最大のコーヒー生産国であるブラジルの収穫が9月中にすべて終わるので、10月1日を元日としてまた一年が始まるというのが起源とかなんとか。それと関連しているのかは知りませんが、この時期から年末くらいにかけて主に中南米の新豆がぞくぞくと入荷してきます。


当店がよく使っている生豆の業者さんからも入荷予定表が出てきたので、それを見ながらざっくりと仕入れる豆の狙いを定めていきたいなぁと思います。



生豆の入荷予定表をみてみよう


ちなみに情報としては生豆の名称と販売開始日のみですね。そこから読み取れるのは生産国と農園名、豆の品種、精製方法くらいなので、あくまでもざっくり検討するだけです。



◆ブラジル


「ナノロット」と書かれたナチュラル精製が多いですね。PNというのはパルプドナチュラルのことです。


ブラジルでは新型コロナの蔓延でピッカー(収穫のための雇用者)がなかなか集まらないなんて話もあったので、収穫量が少なかったりでもしたんですかね?小ロットで実験的な試みでもしているのなら興味がなくもないですが、、、


上の3つは甘みが強めと言われるイエローブルボンですが、、、うーん、イエローブルボンは過去にあまり良い経験がないので興味ないかなぁ。そもそも個人的にブラジル産の豆があまり好きではないというのもあります。



◆コロンビア


ティピカにイエローブルボン、ブラックハニー、ゲイシャ、ミックスファーメンテーション 、、、さすがコロンビア、なんでもアリですねw


当店のデカフェでもおなじみのラプラデーラ農園からゲイシャが出ますので、これは安くて味も良さそうなら仕入れたいところ。コロンビアはコスパがいいので、ゲイシャはホントお世話になってます。


、、、とはいえ、12月に入ってからなのでちょっと先ですね。ゲイシャが補充できないのは痛い。


それとサン・ルイス農園の「ミックスファーメンテーション」ってのも少し気になります。そもそも言葉自体を聞いたことがないんですが、ナニとナニを混ぜちゃったのよ?




◆ホンジュラス


ホンジュラスからはアナエロビックファーメンテーション(嫌気性発酵)の豆が出てくるようです。ただ、ホンジュラスってコーヒーの産地としてはまだあまりメジャーではないので、ウチとしては手を出しにくいんですよね。


あとIH90というのはホンジュラスで開発された品種ですね。


「ホンジュラスならでは」感はあるんですけど、なんとなく品番っぽい品種名って好きじゃないんですよね。ケニアのSL28なんかもそうですけど。いやまぁ、味には一切関係ないんで、どーでもいいんですけどね。




◆グアテマラ


グアテマラからもアナエロビックの豆が出ますね。これは値段次第ですが、、、可能ならぜひ仕入れたいところです。


一番下の2行はカップオブエクセレンスオークションロット、、、間違いなくお高いのでこれはウチでは縁がないですねw




◆エルサルバドル


エルサルバドルはとりあえず見送りかな。サンタリタブルボン・ナチュラルはまだ在庫残ってますし。


最近はパカマラ種もエルサルバドル以外でみかけますからね。ちょっと前にパナマ産で仕入れたのが記憶に新しいです。個人的に好きな品種ではあるんですが、いくつもいらないっていうw


最下段のオレンジブルボンもちょっと気になります。エルサルバドルやニカラグアでみかける希少品種ですね。実は飲んだことすらないので、まずはそこからですね。




◆コスタリカ


コスタリカは面白いですね。実験的な試みを精力的に行なっている印象もあって、自制しないとつい買いすぎてしまいます。


昨年好評だったラ・メサ農園のティピカ・イエローハニーは10月6日販売開始ということでしたので、今年もさっそく購入しました。



エアロビックファーメンテーション(好気性発酵)を伴うイエローハニーということで、独特の強い風味と甘さは本当に美味しかったですね!今年は発酵を少し抑えめにしたそうなので、少し大人しくなってしまいそうではありますが、それはそれでまた違った味わいを見せてくれそうです。


昨年の在庫が少しだけ残っているので、これがなくなり次第切り替えとなります。


他にもサンタルシア農園のゲイシャはちょっと悩みましたが、やはり高い、、、


計算すると200gで5,000円台後半で売ることになってしまうので、ギフト用ならともかく普段飲みで使ってもらうにはさすがに厳しいかなと。


他にもケニアでよく使われる品種SL28を使った豆や、最高品質のハニープロセスであるゴールデンハニーなどなど、あれもこれも買いたくなってしまいますね。




◆ニカラグア


おっと、今度は「ダブルファーメンテーション」ですか。


ダブルファーメンテーションとはチェリーを山積みにした状態で一度発酵させて、果肉を剥がしてパーチメントの状態でもう一度発酵させる方法みたいですね。ナチュラルとパルプドナチュラルのあいだを狙ったような感じなのかな??


精製法もいろいろと細分化されすぎて、よくわからなくなってきますね(~_~;)


それとジャバニカ種ってのもニカラグアでよくみかける品種ですが、使ったことないですね。わかっちゃいると思いますがお米の品種じゃないですよ?


ロングベリー種という細長い豆で、インドネシアのジャバ種をニカラグアで生育したものです。味や香りは複雑なようですが、名前の付け方は単純ですね( ´Д`)y━・~~



◆パナマ


さすがパナマ!ゲイシャオンリーですよ!絶対に高いので検討する意味あんのかって話ですがwww


ぶっちゃけた話、コロンビア産ゲイシャの2〜4倍くらいの値段ですからね。コーヒーとして気軽に飲める価格じゃなくなってくるので、簡単に手は出せません。


でもまぁ、ゲイシャはゲイシャにしかない風味があるので、常にラインナップに1つは入れておきたいんですよね。展示品みたいな扱いになっちゃいそうですけど(^_^;)




◆エチオピア


エチオピアは先日、コンガ単一農園産のイルガチェフェG-1・ナチュラルを仕入れたばかりなので、とりあえず見送りですね。


ウチの場合、「エチオピア=イルガチェフェ」でほぼ固定になってしまっているので、たまにはグジとかも仕入れてみたいんですけど、なかなか思い切れません。


一番下の段に出てますが、今年からエチオピアでカップオブエクセレンスが開催されるようになったのはなんだか感慨深いですね。きっと高くて買えないでしょうけど、エチオピアのコーヒー業界が品質向上に前向きなのは嬉しい限りです。



まとめ


というわけで、今回はやや趣向を変えて生豆の仕入れのお話でした。なんだかウインドウショッピングに長々とつき合わせてしまったような、ちょっと申し訳ない感じがしますね、、、


こうして品種や精製方法をみて、風味の違いを前面に出したいーとか思い始めると、どんどん焙煎が浅めになっていくジレンマがあります。サードウェーブコーヒーだからと割り切って「浅煎り専門」って方向性も面白いんですが、飲み物として人気があるのはなんだかんだ言って中深煎りくらいだったりしますしね。


世界中の様々なコーヒー豆をみて、いつもと違う生産国や品種、精製処理の違いからくる味の違いなんかにも興味をもっていただけたら幸いです。今回名前が挙がったコーヒー豆がショップサイトに並びはじめたら、ぜひ購入してみてくださいね。


ではでは!

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